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サンプル採取紀行

2017年10月22日 (日)

東京湾サンプリング 2017年10月 葛西臨海公園

葛西臨海公園で夜間のプランクトン採取を行いました。
東京湾は波が静かなので夜の採取はやりやすいです。

懐中電灯で海の中を照らすと大量のアミが泳いでいるのが見えました。
尾節を切り離して詳細に観察したところ、
ニホンイサザアミ(Neomysis japonica)であることが分かりました。

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日本海岸動物図鑑によれば、
ニホンイサザアミは浜名湖、東京湾、富山湾、最上川河口などから
見つかるそうです。
淡水の影響があるところに生息しているみたいですね。
佃煮の原料になるそうです。
こちらは雄のニホンイサザアミで第4腹肢が長く伸びています。

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こちらも雄のニホンイサザアミです。
日本海岸動物図鑑によれば、最大16mmになるそうですが、
今回採取したものは、そこまで大きくありませんでした。

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上の写真は雌のニホンイサザアミです。
腹肢が退化的です。

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クーマも採取できました。
ただ、種類が分かりません。
この種は以前にも採取していて、
そのときはニシキクーマかと推測していたのですが、
尾節を観察したところニシキクーマとは違うようです。
情報収集が必要です。

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ヨコエビも採取できました。
小型の個体のため第1咬脚が小さいですが、
ニホンドロソコエビ(Grandidierella japonica)です。
東京湾の代表的なヨコエビですが、東京湾で採取したのは初めてです。

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エビです。
たまたま網に入ってきました。
スジエビのなかまですが、腹部に筋状の模様がなく、
点紋があるのでユビナガスジエビ(Palaemon macrodactylus)と思います。

Photo
昼間のサンプリングでも見つかりますが、
カイアシも見つかりました。

カラヌス目と思われますが詳細不明です。
東日本震災一ヶ月後に茨城県涸沼で採取した種に似ています。
淡水の影響を受けるところに生息している種かもしれません。
なんとかして同定したいですね。

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こちらもカイアシです。
生殖節がよく発達しています。
ハルパクチクス目に似ていますが、どうでしょうか。
この種も東日本震災一ヶ月後に茨城県涸沼で採取した種に似ています。

甲殻類以外のプランクトンも採取できました。

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こちらはヤムシです。
日本産海洋プランクトン検索図説では原生矢虫綱(Class Sagittoidea)、
ウィキペディアでは毛顎動物(Chaetognatha)とされています。

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頭部の拡大画像です。
小さな眼(眼色素)が特徴的です。

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別の個体の頭部です。
顎毛と呼ばれる牙のような構造があります。

ねこのしっぽラボのホームページでは
藻類、甲殻類、珪藻、土壌生物を中心にまとめていますが
こういったマイナーな生物も紹介しないといけないですね。

2017年10月15日 (日)

東京湾サンプリング 2017年9月 お台場

9月に東京湾(お台場)で夜間サンプリングを行いました。
金曜の夜のお台場はカップルでいっぱいでしたが、
そこに作業服+ヘッドライト姿で乗り込みました。

プランクトンネットではゾエアが大量に採取できました。
少数ですが、ウオジラミも採取できました。
ウオジラミを採取したのは初めてです。

岩の上には大きなフナムシ、
波打ち際にはヨコエビ(フサゲモクズ)がいました。

さて、ウオジラミです。


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金魚などの淡水魚に寄生するチョウという甲殻類も
“ウオジラミ”の別名をもっているので紛らわしいですが、
今回紹介するウオジラミは海水魚に寄生するカイアシ
(Calididae;カリグス科)のなかまです。
ウオジラミは普通は魚の体表に寄生して体表から
粘液や血液を食べています。
なので、プランクトンとして見つかることは希だと思うのですが、
今回は複数個体見つかりました。

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こちらもウオジラミです。
種や属レベルの同定は不勉強でよく分からないです。

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こちらもウオジラミです。
上の写真のウオジラミと形態が異なっているので
最初は雌雄の差かと思ったのですが、
どうやら種が違うようです。
Nob!!氏のブログ、“Nob!!の勝手に甲殻類 ~ミジンコからタカアシガニまで~
続・ウオジラミ のページで紹介されている
Caligus undulatus Shen & Li, 1959に形態が良く似ています。
Nob!!氏は東京湾でプランクトンとして採取したそうなので、
採取場所も、採取したシチュエーションも良く似ています。

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こちらはCaligus undulatusと思われるウオジラミの先端部分です。
眼のように見えるのは吸盤なんだそうです。

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こちらは裏側の顎脚を拡大した画像です。
これで魚にしがみついたりするのでしょうか。

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こちらは同時に採取したウオジラミの幼生(Copepodid)です。
幼生まで見つかったので、ウオジラミがこのあたりで
繁殖しているのは間違いないでしょう。

Photo

さて、こちらはウオジラミと同時に採取したゾエアです。
というか、お台場の海はゾエアだらけでした。
近場でカニの産卵があったのでしょう。

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こちらは岩の上で採取したフサゲモクズ(Hyale barbicornis)の雄です。
まとまった数が採取できたので雄雌の解剖もできました。

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こちらはフサゲモクズの雌です。
雄と比較すると第2咬脚が小さいです。

次回は葛西臨海公園です。

2017年10月 1日 (日)

宮城県牡鹿半島と万石浦周辺サンプリングの続き

ずいぶん間が開きましたが、宮城県牡鹿半島と万石浦周辺サンプリングの続きです。

まずヨコエビの続きです。


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ヒゲナガヨコエビ属(Ampithoe sp.)と思います。
わりとよく見つかるヨコエビです。

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小型ですが、フサゲモクズ(Hyale barbicornisと思います。
第2触角に剛毛が密生していることが特徴です。
こちらも、わりとよく見つかるヨコエビです。
奥松島で採取したのですが、大型の個体は見つからず、
小型のものだけが採取できました。

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アゴナガヨコエビ科(Pontogeneiidae)です。
遊泳力の強いヨコエビで、夜間のネットサンプリングでもよく見つかります。
昼間は海藻に付着しているようで、海藻をパシャパシャすると採取できます。
第2触角の柄部には青色の模様がありますが、
このタイプのアゴナガヨコエビは日本各地から見つかります。
体が透明で生きているときは内蔵が透けて見えます。
眼が大きいことも特徴です。

次はエビです。

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小型のテッポウエビです。
干潮時の干潟で採取しました。
テッポウエビを採取したのは実は初めてです。

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スジエビモドキ(Palaemon serrifer)です。
牡鹿半島で採取しました。
関東周辺では三浦半島に生息しています。
近縁種にイソスジエビ(Palaemon pacificus)がいますが
共存することは少ないようです。

ヤドカリです。

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ユビナガホンヤドカリ(Pagurus minutus)と思われます。
普段、ヤドカリはあまり採取しないのですが、
たくさんのヤドカリがいたので採取したところ本種でした。
採取時はホンヤドカリ(Pagurus filholiだと思っていました。

Photo

カニ類のメガロパ幼生です。
種の同定は難しいです。

続いて等脚目です。

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スナホリムシです。
遊泳力が強くピペットなどでの採取は難しいです。
夜間のネットサンプリングで採取できます。
珍しいものでは無いと思うのですが、採取は久しぶりです。
砂浜で採取しないからかもしれないですね。

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イソコツブムシ(Gnorimosphaeroma rayi)です。
普通種ですが、大きなものはそれなりに少ないです。

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シリケンウミセミ(Dynoides dentisinus)の雄です。
雄は腹部背面中央に突起がありますが、雌にはありません。
イソコツブムシよりは数が少ないです。

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ヘラムシです。
種類までは分かりません。

宮城県サンプリングはこれで最後です。
次回、東京お台場サンプリングです。

2017年8月27日 (日)

万石浦と牡鹿半島のヨコエビ

宮城県牡鹿半島と万石浦周辺サンプリングの続きです。
今回はヨコエビの採取報告です。

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こちらはケナガブラブラソコエビ(Aoroides longimerus)です。
解剖して第1咬脚、第2咬脚、第3尾肢の形状から確認しました。
牡鹿半島で2匹採取できました。

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ハマトビムシ科です。
海岸から2km内陸の道路沿いの土壌から採取しました。
体長1cm程度です。
日本産土壌動物のマトリックス検索によれば、
オオハマトビムシ(Traskorchestia ochotensis)に近いのですが、
分布域や大きさなどに、かなり疑問が残ります。
ただ、1点、マトリックス検索の分岐を変えるとオカトビムシ
Platorchesita humicola)になります。
こちらのほうが安心感があります(^_^)

その分岐ポイントなのですが、
下の写真をご覧ください。

1

これは第6脚 基節板の写真なのですが、
わかりやすいように基節板だけを外したものが
さらに下の写真になります。

2

矢印の部分を“直角または突起がある”と解釈すると、
オカトビムシに流れて、“滑らかに湾曲する”と判断すると、
最終的にオオハマトビムシに流れます。

そこで、今度は絵合わせで確認するのですが、
日本産土壌動物のハマトビムシの図は詳細なので分かりやすいです。
日本産土壌動物のオカトビムシ(Platorchesita humicola)の
全体図から、第6脚 基節板に着目してみると、
上の写真に似ています。
今回採取したハマトビムシはオカトビムシ(Platorchesita humicola)と
同定して良さそうです。
ただ、日本産土壌動物の記載よりも若干大きいのが気になります。

一方の、オオハマトビムシ(Traskorchestia ochotensis)の図とも
比較してみると第6脚 基節板の形状が違います。

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こちらはヒゲナガヨコエビです。
ヒゲナガヨコエビ属(Ampithoe sp.)で良いと思います。

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こちらは万石浦の干潟で採取したメリタヨコエビです。
メリタヨコエビは小川 洋氏の“東京湾のヨコエビガイドブック”が詳しいです。

解剖してみたところ、第1触覚の副鞭は3節、第3腹側板は角張っていて、
第1咬脚は前節の上縁と下縁が突出していて、
第2尾節の背面に6本の棘があり、そして何より、
第2触覚鞭部に剛毛が多いので
ヒゲツノメリタヨコエビ(Melita setiflagella)でよさそうです。

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こちらも万石浦の干潟で採取したメリタヨコエビです。

第1触覚の副鞭は1節で痕跡的、第3腹側板は丸みを帯びていて
小さな歯状突起が並び、第2尾節の背面に4本の棘があります。
“東京湾のヨコエビガイドブック”と第3腹側板の形状に違いがあるのですが、
シミズメリタヨコエビ(Melita shimizui)に近いです。
シミズメリタヨコエビ?(Melita cf. shimizui)としておきます。

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こちらも万石浦の干潟で採取したメリタヨコエビです。
雌の個体した見つからなかったので詳細な同定ができないのですが、
第3尾肢の外枝が2節なのでヤシャヒメヨコエビ属(Abludomelita sp.)
としておきます。

Photo_3

こちらは牡鹿半島で採取した所属不明のヨコエビです。
一見、モクズヨコエビ科に似ているのですが、
第3尾肢が完全に双葉で、尾節板に切れ込みが無く、
カマボコ型をしてるところなどが異なります。

そのうち詳細な解剖結果をブログに載せたいと思います。

2017年8月21日 (月)

宮城県(万石浦、牡鹿半島)の微小甲殻類2017年8月

宮城県の牡鹿半島と万石浦周辺にサンプリングに行ってきました。
万石浦には干潟が発達していたそうですが、
東日本震災後は地盤沈下で干潟が水没してしまったそうです。
現在の干潟の微小甲殻類がどうなっているのか気になったので調べてみました。
また、牡鹿半島の海岸生物も調べました。

Dscf3566

万石浦に流入する小河川の河口に生じた三角州です。
前日が大雨だったので流量が増えている可能性があります。
写真は干潮時で、小さな干潟が現れています。

行ってみると小さなカニがたくさんいました。
カニは顕微鏡で観察するには大きすぎるので、
普段は採取しないのですが、
この場所で最も目立つ生き物を調べないのもどうなのか、
と思ったので数匹採取して調べてみました。

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ハサミに毛の房があるので、どうやらモクズガニ科の幼体のようです。

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こちらもモクズガニ科の幼体と思われます。
甲羅の模様が違っているのですが、同種かもしれないですね。
この種類が優占種になっていました。

Photo

こちらはコブシガニ科と思われます。
マメコブシガニに似ていますが、甲羅の輪郭が少し異なります。
幼体だからかもしれません。

今回のサンプリングではカニの他にも、多くの甲殻類を採取できました。

今回採取したヨコエビのリストを紹介します。

メリタヨコエビ属(Melita)2種、ヤシャヒメヨコエビ属(雌)(Abludomelita)、
ヒゲナガヨコエビ属(Ampithoe)2種、ケナガブラブラソコエビ(Aoroides longimerus)、
ドロソコエビ属(雌)(Grandidierella sp.)、カマキリヨコエビ属(雌)(Jassa)、
トゲホホヨコエビ(Paradexamine barnardi)、タテソコエビ科、アゴナガヨコエビ科、
フサゲモクズ(Hyale barbicornis)、所属不明種1種、ハマトビムシ科(土壌性)
大雨でなければもう少し頑張れたのですが、
こればかりは仕方がないですね。
写真は次回の更新で紹介します。

その他、ユビナガホンヤドカリ、ワレカラ、イソコツブムシ(Gnorimosphaeroma rayi)、
シリケンウミセミ(Dynoides dentisinus)、スナホリムシ科、
ヘラムシ2種、メガロパ、ゾエア、テッポウエビ科、スジエビモドキ、フジツボ
などを採取しました。

カニとスジエビモドキが1cmを超えるくらいで、
他は数mmの小さな甲殻類です。

さて、今回撮影した最大の甲殻類はこれです。

Dscf3544

どうやらイシガニ(Charybdis japonica)のようです。

Dscf3551

マジックペンに攻撃しています。
普段、顕微鏡サイズのものしか見ていないので恐ろしく大きく見えます。

Dscf3541

写真を撮ろうとすると威嚇してくるので、
なかなか普通の写真が撮れません。

Dscf3539

背後に回っても仰け反って攻撃してきます。

イシガニはワタリガニやガザミの仲間で、美味しいカニらしいのですが、
食べるには小さいし、顕微鏡で撮影するのは大きいし、
大雨が降っていてそれどころでは無かったので、
早々に海にお帰り頂きました。
海に帰ってからも威嚇していました。

そういえば、今回出会った最大の生物は鹿でした。
夜間のネットサンプリングの時に遭遇しました。
イノシシでなくてよかったです。

2017年5月 8日 (月)

新潟サンプリング(糸魚川~柏崎)2017

一ヶ月ほど更新が開きましたが、
GWを利用して新潟に海岸生物の採取に行ってきました

今回の主目的地の新潟県糸魚川市能生(のう)です。

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写真の島は弁天島。
周辺は能生海水浴場になっていて防波堤があるため、
波の心配はありません。
防波堤の内側は藻場が発達しています。

今回は糸魚川市~柏崎市で採取を行いました。
2014年には柏崎市、2016年に新潟市~出雲崎市で
採取を行っていて、今回は最も西側のエリアです。

道中の妙高市 いもり池でミズバショウを見ました。
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初めてミズバショウを見ました。
思ったより小さいですね。
腰の高さくらいまであるものだと思っていました。
皆さん写真が上手いから大きく見えるのかな。

さて代表的な海岸生物と言えば、
フナムシ(Ligia 属)ですね。


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ダンゴムシやワラジムシと並んで
目に付きやすい等脚類だと思うのですが、
あんまり人気がないですね。
ダイオウグソクムシと同じ等脚類なのですが。

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さらに近くに寄ってみました。
触角を畳んでいるので警戒しているのかもしれません。
ただ、じっくりと近づけばフナムシは逃げません。

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さらに近くから。
フナムシへの愛が感じられる写真です。
ただ、汎用型のデジカメで撮影しているので、
被写体深度が甘いです。
こういうときは一眼レフとかが欲しいですね。
フナムシの他の写真は下記のページをどうぞ。

フナムシの画像集
http://plankton.image.coocan.jp/Crustacea3-2-1-4-090.html

フナムシは採取しませんでしたが、
ヨコエビは採取しました。

今回の目的の一つはこのヨコエビです。
データ整理中なのでスケールの準備ができていません。

_05_hyale

モクズヨコエビ科の第3尾肢と尾節板を確認して、
属レベルの分類を行うことが目標でした。
今回、複数のモクズヨコエビ科を解剖しましたが、
全ての個体で第3尾肢は単枝、尾節板は双葉でした。
写真の種も含めモクズヨコエビ属(Hyale属)と思われます。
尾節板はかなり小さく、解剖が難しかったです。
詳細は後ほど記載したいと思います。

こちらのヒゲナガヨコエビも目的の一つです。
_06_peramphithoe


このヨコエビは下記のページで記載していました。

http://plankton.image.coocan.jp/Crustacea3-2-1-3-1-360.html
掲示板(今は廃止)でイッケヒゲナガヨコエビ属(Peramphithoe sp.)と
教えて頂いたのですが、今回、確定のために解剖を行いました。

_062_peramphithoe_4

第4脚の基節が楕円形なので、
イッケヒゲナガヨコエビ属(Peramphithoe sp.)で間違いないようです。

あとはこちら。
_07_palinnotus_thomsoni_japonicus

ミノガサヨコエビ科だとは思っていたのですが、
属レベルでの同定はできていませんでした。

http://plankton.image.coocan.jp/Crustacea3-2-1-3-1-310.html

このヨコエビも解剖を行いました。
第4底節板や、第7胸脚を観察した結果、
ゴクゾウヨコエビ(Palinnotus thomsoni japonicus)と
同定できました。

これまでの同定ミスも見つけました。
_08_harpiniopsis_sp

このヨコエビはマルソコエビ(ツノヒゲソコエビ科)と
思っていたのですが、頭部と第5胸脚を詳しく観察した結果、
ヒサシソコエビ科のスナカキソコエビ(Harpiniopsis sp.)
であることが分かりました。
_08_harpiniopsis_sp2

頭部の額角がひさし状に尖っています。


_09_harpiniopsis_sp3

第5胸脚もスナカキソコエビに似ています。
この種類は下記のページでマルソコエビとして紹介していましたが、
修正が必要です。

http://plankton.image.coocan.jp/Crustacea3-2-1-3-1-090.html

やや珍しいヨコエビとしては、
ホソヨコエビ(Ericthonius sp)を見つけました。
第2胸脚の構造が特殊なので分かりやすいですね。
_10_ericthonius_sp


海岸ではイソテングダニ(Neomolgus littoralis)を見つけました。
_11_neomolgus_littoralis

テングダニを見たのは初めてなので嬉しいです。
海岸動物図鑑によれば海岸に生息するテングダニは
岩の上で見られるそうですが、
今回は砂浜で打ち上げられた海藻周辺で見つかりました。
周辺ではハマトビムシなども見つかりました。

同定を確実にするために鋏角も観察しました。
尖った口の先端に鋏角のハサミがあります。
_12_neomolgus_littoralis2

1000倍で拡大観察すると分かりやすいです。
_12_neomolgus_littoralis3

可動指が尖っていて不動指よりも長いので、
ヒメイソテングダニから区別できます。

土壌生物も採取しましたが、
観察はこれからです。
目視ではこんな大きなヤスデもいましたので、
観察が楽しみです。

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2017年3月12日 (日)

駿河湾(静岡市~焼津)の海岸生物

更新があいてしまいました。
この間に、静岡市~焼津の駿河湾で海岸生物の採取を行いました。


Dscf3296

写真は焼津港の親水公園 ふぃしゅーな です。
この場所は人工の潮だまりで、写真は干潮時の様子です。
人工海岸とはいえ駿河湾の北側は磯がなく砂浜が多いので
このような場所は助かります。

親水公園“ふぃしゅーな”では潮だまりの岩の上に堆積した泥の中から、
ブラブラソコエビ(Aoroides curvipes)、
アリアケドロクダムシ(Corophium acherusicum)、
トゲワレカラ(Caprella scaura)
などが見つかりました。

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ブラブラソコエビ(Aoroides curvipes)です。
強大な第1咬脚が特徴です。

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アリアケドロクダムシ(Corophium acherusicum)です。
腹節や第2咬脚の形状から同定しました。
詳細は後に報告します。

静岡市でも干潮時の泥の中から海岸生物を採取しました。
清水港~由比の近辺では
アリアケドロクダムシ(Corophium acherusicum)、
カマキリヨコエビ(Jassa 属)、
ヒゲナガヨコエビ属(Ampithoe 属)
などが見つかりました。

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カマキリヨコエビ(Jassa 属)です。

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ヒゲナガヨコエビ属(Ampithoe 属)です。
種不明です。胸脚などの詳細は後ほど。

特筆すべきなのは
三保でプランクトンネット採取を行ったところ、
ウミグモが採取されたことです。
ウミグモは浮遊生ではないと思いますが、
小さいので流されてしまったようですね。

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今回採取されたウミグモです。
分類はまだ検討していません。
右側が頭だと思っていたのですが、左側が頭のようです。
不思議な生物です・・・。

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こちらは同じウミグモが何かの拍子に脚を全部伸ばしたところです。
胸部が小さくてクモとはかなり形が違いますね。

静岡では、サクラエビと生しらすを食べました。
乾燥サクラエビのかき揚げも美味しいですが、
生サクラエビのかき揚げも美味しいですね。