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2019年2月 7日 (木)

土壌生物の採取方法(DIY簡易ツルグレン装置)

土壌生物の採取をするには冬から春にかけての期間が適しています。
冬でも土壌生物は見つかりますし、
草が生えていないのでサンプルを採取しやすい。
そして何より蚊がいない!

そのような訳で今回は“ねこのしっぽラボ”で実際に使っている
土壌生物採取装置(DIY簡易ツルグレン装置)を紹介します。

まず材料ですが、こんな感じです。


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右側の上から、(1)金属製のざる、(2)用途不明のろうと、(3)プラスチック製の容器
この3つの部品でDIY簡易ツルグレン装置2号機を作ります。

左側は進化したタイプで、
(1)園芸用のフルイ、(2)プラスチック製の容器で、
これだけでDIY簡易ツルグレン装置3号機を作ります。

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それぞれ、こんな感じで組み立てます。
固定はビニールテープです。
途中で白色のビニールテープが無くなったので紅白のおめでたい感じになってしまいました。

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さらにアルミホイルで覆って遮光します。
この後、内部に各々150ミリリットルの水道水を注いでおきます。

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できあがった2号機、3号機を上から見たところです。
下のビニール袋にはサンプルの腐葉土が入っています。

冬になると落ち葉が積もりますが、
落ち葉の層と、土が接する辺りには黒く変色したボロボロの落ち葉があります。
この部分は薄いのですが、その部分(腐植)を採取すると
たくさんの土壌生物が見つかります。

また、採取場所ですが、森の奥深くに入って行かなくても、
車道脇の側溝付近で十分です。
側溝にたまった落ち葉を掃除するような感じで除去すると、
腐植が見つかることがあります。
さすがに町中の側溝は無理ですが、
山道の車道脇には落ち葉がたまっていることが多いですね。

今回は川崎市で採取しました。

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腐植を2号機、3号機に充填したところです。

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こちらが2号機の写真。
落ち葉が細かくなっています。
土壌生物が落ち葉を分解している証拠ですね。
2号機のザルの編み目は粗いので数mm程度の大型の土壌生物がターゲットです。

7p1050049

3号機の写真です。
フルイの編み目が細かいので1mm以下のダニやトビムシの採取専用です。

8p1050050

土壌を充填した簡易ツルグレン装置を風通りの良いベランダに放置します。
本格的なツルグレン装置は白熱電灯を照射して土壌生物をトラップに追い込むのですが、ねこのしっぽラボの方法は太陽光を利用します。
その代わり、3日~1週間ほど時間をかけて土壌生物を抽出します。
室内には置かない方が良いでしょう・・・。
大型のミミズなどが装置の外に出てくることがあります。

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1週間放置してカラカラになった腐植です。
今回の試料は土(鉱物)の成分がほとんど入っていないので、
乾燥するとすごく軽くなりました。

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2号機の写真です。

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3号機の写真です。


腐植がカラカラに乾燥したら網やフルイを解体して、
プラスチック製の容器の水を観察します。

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昆虫の幼虫やミミズなど大型の生物は水底に沈んでいます。
大型のササラダニやトゲダニも水底に沈んでいることが多いですが、
肉眼では観察が難しく、実体顕微鏡があると便利です。
だいたい生きています。
今回はハエ・アブの幼虫が多かったです。

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トビムシや小型のササラダニは水面に浮かんでいることが多いです。
白いホコリのようなものや、赤い粒がトビムシです。
トビムシは1mmくらいの大きさなので注意すれば肉眼でも動いていることが分かります。

今回のサンプルではササラダニはあまり見つかりませんでした。
逆にトビムシやトゲダニが多く見つかりました。
今回撮影できたトビムシやトゲダニは次回の記事で紹介したいと思います。

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ちなみにこちらは秋田県で採取した腐植で、
今回の試料よりも分解が進んでいます。
この試料からはササラダニが多く見つかりました。
腐植の分解の程度によって土壌生物の種類も変わるようです。
自由研究のテーマに良いかもしれないですね。

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