カニとガタガール ~OLYMPUS Tough TG-5テスト撮影レポート~
少し間が開いてしまいましたが、
この間にパソコンが壊れていました。
いつものようにデータ整理中に突然ブラックアウトしてフシュ~と落ちてしまいました。
2年しかたってないのに。
ノートパソコンだと、この場合マザーボードごと交換の必要があるようで、
修理代金もそこそこすることから買い換えを決断しました。
こんどのPCはちゃんと保険に入っておこう。。
ちなみに顕微鏡のデータは普段から外付けハードディスクに入れて
作業しているので全て無事でした。
さて、ノートパソコンを買ったついでに
前々から購入検討していたコンパクトデジタルカメラを買いました。
というのも、2cmより大きい生物を撮影するときは
これまでは実体顕微鏡で複数視野撮影し、
つなぎ合わせるという面倒な作業を行っていたのです。
なので、マクロ撮影が得意なコンパクトデジタルカメラがほしかったのです。
一眼レフカメラを使うほどのスキルもないので、
ネットの評判を元に購入したのが OLYMPUS Tough TG-5 です。
さっそく、ゴールデンウィークに三番瀬で採取したヤマトオサガニ(Macrophthalmus japonicus)のアルコール標本でテスト撮影しました。
これは今まで使用していたFUJIFILM FinePix A800の画像です。
スタンドを使用したこともあって、手ぶれなく撮影できていて、
焦点深度も問題ないのですが解像度が劣ります。
ちょっとザラッとした感じもします。
これだと実体顕微鏡のつなぎ写真の代替には厳しいですね。
こちらはTG-5をスタンドに取り付けて撮影している状態です。
マクロ撮影は手ぶれが大敵ですのでスタンドや三脚はあったほうがよいですね。
こちらは室内照明だけで撮影した画像です。
TG-5には深度合成モードが付いているので、これを利用しています。
深度合成モードをしないで撮影するとこんな感じです。
焦点深度が意外に浅いですね。
深度合成モードは必須の機能だとわかりました。
こちらは3月に伊豆大島で採取したヒライソガニ(Gaetice depressus )です。
この大きさのものが1度の作業で撮影できるのは嬉しい。
深度合成モードも上手く機能しています。
こちらは深度合成モードを使用しないで撮影した画像。
簡単に深度合成できる機能があって良かったです。
こちらは三番瀬で採取したコメツキガニ(Scopimera globosa)です。
この大きさになると実体顕微鏡でも一回で撮影可能ですが、
焦点深度のことを考えると、どちらも撮っておいたほうが良さそうです。
照明の当て方に改善の余地がありますが立体的に撮れていると思います。
カニにくっついて来てしまったヨコエビも撮影してみました。
顕微鏡を使わずにヨコエビの写真が撮れるとは驚きですね。
カメラをヨコエビに近づけるなどすれば、もっと綺麗な写真になるとは思いますが、
ヨコエビの写真は実体顕微鏡で撮影するので、これはこれでOKです。
次に乾き物のテスト撮影を行ってみます。
サンプルはガタガール1巻です。
表紙はこんな感じで綺麗に撮れます。
汐ちゃんの持っているヤマトオサガニのハサミに接写してみます。
こんな感じで印刷のドットもはっきりわかります。
周辺に収差があるようですが、トリミングして中央部分だけを使えば問題ないでしょう。
ちなみに「ガタガール sp.~阿比留中生物部活動レポート~」第1巻は7月9日発売です。
発注済みなので明日には届くかな。
こちらはOLYMPUS Tough TG-5で撮影したNikon ECLIPSE E55iです。
この顕微鏡は購入してから15年くらいですが、まだまだ現役ですね。
こちらが実体顕微鏡 Nikon SMZ745T です。
ステージに乗っているのは暗視野照明装置です。
さきほどのガタガール表紙のヤマトオサガニのハサミの画像は、
暗視野照明装置を使用しています。
さて、良いカメラが手に入ったので大きなカニの写真も撮っていきましょう。
フィールドでの生態写真も撮れるかな?
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