フォト
無料ブログはココログ

« キタツチカニムシ(Allochthonius borealis ) 茨城県2018年1月 | トップページ | ふなばし三番瀬海浜公園の線虫 »

2018年5月19日 (土)

三番瀬サンプリング 2018年4月28日

GW初日の4月28日にふなばし三番瀬海浜公園に行きました。
三番瀬は千葉県(東京湾)の干潟で、
ふなばし三番瀬海浜公園は都心に最も近い潮干狩り場として有名です。

潮干狩り場に行って、小さな甲殻類の採取を行いました。
貝を捕らないのなら有料の潮干狩り場に入る意味はないですが、
土地勘が無いので有効利用させてもらいました。
現地にカメラを持って行くのを忘れたので、
干潟の写真がありませんが、すごく賑わっていました。

潮干狩り場を退場するときに貝の計量があるのですが、そこで
「貝を捕らないで他の生物を採っていたのですが、確認しますか?」
と聞いたところ、
「一応確認させてください・・・。」
とのことだったので、
“一個体、一個体じっくりと見てもらおう!”
と思い、保冷バックを開けたのですが、
中のガラス瓶の山を見たとたん、
「あ、もういいです!」
と言われました。
そうですよね、忙しいですよね・・・。

そして家に帰ったから気がついたのですが、
すごく日焼けしていました。
というよりも火傷でした。
色白サラリーマンには初夏の日差しは強すぎた・・・。

そんなわけで採取した甲殻類を記載します。

1_

まずは干潟の代表的なカニ、コメツキガニ(Scopimera globosa)です。
丸っこい形が特徴的です。
一個体だけ見つけました。
目が飛び出しているのですが、上からではよく分かりません。

2_

この向きからなら目が飛び出していることが分かります。

3_

次は“どこにでもいるカニ”の代表、タカノケフサイソガニ(Hemigrapsus takanoi)です。
ただ、小型個体なのでケフサイソガニ(H. penicillatus)と混同している可能性があります。

4_

こちらは腹側から観察した画像です。
腹面の黒点が小さく、数が少ないのでタカノケフサイソガニと同定しました。

コメツキガニ、ケフサイソガニの他に、
ヤマトオサガニ(Macrophthalmus japonicus )も採取できました。
ただ、一枚の写真に収まらず、複数枚のつなぎ写真で撮影しました。
まだ画像をつなげていないので、こちらはしばらくお待ちください。
あと、マメコブシガニとイシガニもいましたが、
これらは顕微鏡で撮影するには大きすぎるのでお持ち帰りしていません。
現場で大型の生物を撮影できるような良いカメラが必要かも。
といっても今回はカメラそのものを忘れていったので、
根本から失敗しています。

5_

ユビナガホンヤドカリ(Pagurus minutus )です。
ホンヤドカリに比べて歩脚の指脚が長いことが特徴です。
ユビナガホンヤドカリは干潟、ホンヤドカリは磯に多くいます。

6_

エビジャコ属(Crangon sp.)と思われるエビです。
東京湾にはカシオペエビジャコとウリタエビジャコが生息してるそうです。
三番瀬にはウリタエビジャコ(Crangon uritai)が生息しているそうなので、
ウリタエビジャコの可能性が高いとは思いますが、
同定ポイントが分かっていないのでエビジャコ属としておきます。

7__2

上から見たところです。
スジエビなどと比較すると額角が短いです。

8_

エビジャコ属第1胸脚の拡大写真です。
普通のエビ類の鋏脚とは異なり、
ヨコエビのような構造になっています。
このような構造を亜鋏状 (subchelate)と呼ぶそうです。

9_

こちらはクロイサザアミ(Neomysis awatschensis)です。
外見からはニホンイサザザミ(N. japonica)と区別が難しいですが、
尾節の形が異なるので、尾節をみれば簡単に識別できます。
今回も尾節の形からクロイサザアミと同定しました。
今回の三番瀬サンプリングではニホンイサザザミ(N. japonica)の雌も
1個体だけ採取しました。
ただ、多く見られるのはクロイサザアミのようです。

10_

続いてヨコエビです。
ヒゲナガヨコエビ属のモズミヨコエビ(Ampithoe valida)です。
実物はこの写真よりも鮮やかな緑色です。
雄の第2咬脚の掌縁には台形の突起があることが特徴です。

11_

ポシェットトゲオヨコエビ(Eogammarus possjeticus )です。
新鮮な個体はとても綺麗ですね。
三番瀬では普通に見られるヨコエビのようです。
今回のサンプリングでは、モズミヨコエビ、ポシェットトゲオヨコエビのほかに、
シミズメリタヨコエビ、アリアケドロクダムシも採取できました。

12_

ミツオビクーマ(Diastylis tricincta)です。
葛西臨海公園で最初に見つけて長らく不明種としていたのですが、
ようやく同定できました。
東京湾の干潟では普通に見られるようです。

今回採取した生物は何れも駄種で、レアなものはいないようです。
ただ、潮干狩り中に“何してるの~?”と見に来た方々に
ヨコエビやアミを見せると、“こんな生物がいるんだ~”とびっくりされるんですよね。
カニやエビは見つけても、ヨコエビやアミ、クーマとなると
普通には見つけにくいもかもしれません(小さいので)。

マメコブシガニを捕まえていた子供が多かったですね。
数の上ではタカノケフサイソガニのほうがはるかに多いのに、
無視されていたような・・・?

« キタツチカニムシ(Allochthonius borealis ) 茨城県2018年1月 | トップページ | ふなばし三番瀬海浜公園の線虫 »

サンプル採取紀行」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く

(ウェブ上には掲載しません)

トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/604078/66736990

この記事へのトラックバック一覧です: 三番瀬サンプリング 2018年4月28日:

« キタツチカニムシ(Allochthonius borealis ) 茨城県2018年1月 | トップページ | ふなばし三番瀬海浜公園の線虫 »