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2016年10月

2016年10月30日 (日)

ヒゲナガヨコエビ属(Ampithoe sp.2) 小樽市2016年9月

今回は今年の秋に北海道で採取したヒゲナガヨコエビ科(Amphithoidae)です。
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積丹半島の付け根(小樽市忍路海岸)で採取しました。
海中のアオサを網でガサガサして採取しました。
生きているときは綺麗な緑色でしたが、
観察時にはやや色あせてしまいました。

大まかな形状はGWに長岡市で採取した
ヒゲナガヨコエビ属(Ampithoe sp.)に似ています。
立派な第2咬脚を持っているので雄です。

今回もまずは第3尾肢から観察します。
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外枝の先端部に一対の牙のような棘があります。
これはヒゲナガヨコエビ科の特徴です。

次に第1咬脚を観察します。
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画像の上側の薄い板状の部分は底節板です。
この底節板が前方に張り出していたらヒゲナガヨコエビ属(Ampithoe)です。
(日本海岸動物図鑑)
この個体の第1底節板も前(画像左側)に伸びています。

第2咬脚です。
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第2咬脚の前節(先端から2番目の節)の掌部
(先端の節がくっつく場所)が鋭角的に曲がっています。
これは日本海岸動物図鑑のニッポンモバヨコエビ
(Ampithoe lacertosa)のイラストに似ています。

第3胸脚です。
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第3胸脚の基節は細長くヒゲナガヨコエビ属(Ampithoe)に似ています。

第4胸脚です。
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第4胸脚の基節も細長くヒゲナガヨコエビ属(Ampithoe)の特徴です。

第5胸脚です。
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基節は楕円形で根元が最も膨らみます。
これはヒゲナガヨコエビ属(Ampithoe)の特徴です。

第6胸脚です。
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細長い歩脚です。

第7胸脚です。
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細長い歩脚です。
脚の先端が欠損しています。
ヨコエビにはよくあることです。

おまけに顎脚です。
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顎脚は脚が食べ物を保持するための口器に変化したものです。
分類的に重要なのかどうかわからないですが、
念のために撮影しています。

総合的に見てヒゲナガヨコエビ属(Ampithoe)で問題ないようです。
ニッポンモバヨコエビ(Ampithoe lacertosa)に似ていますが、
日本海岸動物図鑑に記載されている
「第2、第3側板の後縁下部の鋭い歯」を確認できなかったので、
ヒゲナガヨコエビ属(Ampithoe sp.2)としておきます。

大まかな形状はGWに長岡市で採取した
ヒゲナガヨコエビ属(Ampithoe sp.1)と同種かもしれませんが、
まずは分けておきます。

2016年10月24日 (月)

ヒゲナガヨコエビ属?(cf. Ampithoe sp.) 新潟市2016年5月

今回もGWに新潟市で採取したヒゲナガヨコエビ科(Amphithoidae)です。

さて、今回のヨコエビはこれです。
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大きな第2咬脚を持つので雄です。
タイドプールの海藻を網でガサガサして採取しました。

まずは尾部を観察します。
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こちらは尾部を横から見たところ。
尾部の左上の部分が第3尾肢です。

こちらは尾部を広げたところです。
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尾肢は3対あります。
そのなかの中央の1対が第3尾肢です。

さて第3尾肢を拡大します。
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外枝の先端部に一対の牙のような棘があります。
これはヒゲナガヨコエビ科の特徴です。

次に第1咬脚を観察します。
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画像の右側の薄い板状の部分は底節板です。
この底節板が前方に張り出していたらヒゲナガヨコエビ属(Ampithoe)です。
(日本海岸動物図鑑)
確かに前方に伸びているように見えます。

次は第2咬脚です。
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第2咬脚の前節(先端から2番目の節)の掌部
(先端の節がくっつく場所)に突起があります。

その部分の拡大画像です。
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先端は櫛状になっています。
この構造は前回のヒゲナガヨコエビ属の1種には見られませんでした。
この種の特徴かもしれません。

次は第3胸脚です。
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第3胸脚の基節は細長くヒゲナガヨコエビ属(Ampithoe)に似ています。

第4胸脚です。
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やはり基節は細長くヒゲナガヨコエビ属(Ampithoe)に似ています。

第5胸脚です。
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基節が丸くなっています。
この構造は先週のヒゲナガヨコエビ属の1種には見られませんでした。
むしろイッケヒゲナガヨコエビ属(Peramphithoe)に似ています。
ただ、イッケヒゲナガヨコエビ属のトウヨウヒゲナガ
(Peramphithoe orientalis)とは第2咬脚の形状が異なります。

第6胸脚です。
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細長い歩脚です。

第7胸脚です。
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細長い歩脚です。

総合的に見るとヒゲナガヨコエビ属(Ampithoe)に似ています。
ただ、一部に日本海岸動物図鑑のニッポンモバヨコエビ
(Ampithoe lacertosa)のイラストと異なる特徴もあり、
確信に欠けます。

今回はヒゲナガヨコエビ属?(cf. Ampithoe sp.)としておきます。

2016年10月22日 (土)

ヒゲナガヨコエビ属(Ampithoe sp.) 長岡市2016年5月

今回から複数回、ヒゲナガヨコエビ科(Amphithoidae)を同定します。

ヒゲナガヨコエビ科はドロクダムシ上科(Corophioidae)に属しています。
ドロクダムシ上科には他に、ユンボソコエビ科(Aoridae)、
ドロクダムシ科(Corophiidae)、イシクヨコエビ科(Isaeidae)、
カマキリヨコエビ科(Ischyroceridae)、ドロノミ科(Podoceridae)
などがあります。

ヒゲナガヨコエビ科は海藻上で生育するので、
海岸(磯)で海藻を網に入れてガサガサすると採取できます。
綺麗な緑色の種類もいます。

さて、今回のヨコエビはこれです。
大きな第2咬脚を持つので雄です。
(雌では種レベルの同定が難しいそうです。)
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GWに長岡市で採取しました。

まずは第3尾肢をみてみます。
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外枝の先端部に一対の牙のような棘があります。
これはヒゲナガヨコエビ科の特徴です。

次に第1咬脚の根元、第1底節に着目します。
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やや分かりにくいですが、
低節は前方(頭部側)に張り出しているようです。
これはヒゲナガヨコエビ属(Ampithoe)の特徴です。

今度は脚を個別に見ていきます。

まず第1咬脚です。
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日本海岸動物図鑑のニッポンモバヨコエビ
(Ampithoe lacertosa)のイラストに似ています。

第2咬脚です。
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こちらもニッポンモバヨコエビ
(Ampithoe lacertosa)のイラストに似ています。

第3胸脚です。
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写真右上の楕円形の構造はエラです。
基節(脚の根元の節)は細長い楕円形です。
イッケヒゲナガヨコエビ属(Peramphithoe)では
基節が膨れるとのことです。
(日本海岸動物図鑑)

第4胸脚です。
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第3胸脚と似ています。
基節は細長い楕円形です。

第5胸脚です。
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基節は楕円形で根元が最も膨らみます。
これはヒゲナガヨコエビ属(Ampithoe)の特徴です。

第6胸脚です。
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細長い歩脚になっています。

第7胸脚です。
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第6胸脚と同じく細長い歩脚になっています。

総合的に見てヒゲナガヨコエビ属(Ampithoe)で問題ないようです。
ニッポンモバヨコエビ(Ampithoe lacertosa)に似ていますが、
日本海岸動物図鑑に記載されている
「第2、第3側板の後縁下部の鋭い歯」を確認できなかったので、
ヒゲナガヨコエビ属(Ampithoe sp.)としておきます。

2016年10月15日 (土)

ユンボソコエビ科(Aoridae) cf. Grandidierella sp. 新潟市2016年5月

今回のヨコエビ同定もユンボソコエビ科(Aoridae)です。

「日本海岸動物図鑑[II] 西村三郎 編著」によれば
ユンボソコエビ科は世界に35属、日本からは5属が知られているそうです。
そのうち主要属はドロソコエビ属(Grandidierella)と、
ユンボソコエビ属(Aoroides)とのことです。

今回のヨコエビはこれです。
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新潟市の日本海でGWに採取したものです。
ユンボソコエビ科は、この1個体だけ採取できました。
潮だまりの海藻をガサガサしたら採取できました。

余談ですが、寺泊のサザエがおいしかったです。
磯焼きは良いですね。

まず、第3尾肢です。
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単枝なのでドロソコエビ属に似ています。
(少なくとも双枝のユンボソコエビではない)

こちらは第1咬脚です。
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日本海岸動物図鑑のニッポンドロソコエビ(Grandidierella japonica)
に似ています。
ただ、ニッポンドロソコエビは体長2cmを超える大型のヨコエビですが、
この個体はそれよりも小さいです。

第2咬脚です
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こちらも日本海岸動物図鑑のニッポンドロソコエビに似ています。

第3胸脚です。
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第4胸脚です。
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第5胸脚です。
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第6胸脚です。
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第7胸脚です。
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第7胸脚は細長いです。

全体としてニッポンドロソコエビに似ているのですが、
第1触覚の副鞭を確認できていないので、
cf. Grandidierella sp.としておきます。

2016年10月10日 (月)

ユンボソコエビ属(Aoroides) 東京湾2016年8月採取

八景島シーパラダイスに近い場所で夜間サンプリングを行いました。
夜行性のヨコエビは昼間は巣の中に隠れていますが、
夜になると泳ぎ出します。
それをネットで捕まえます。
ヨコエビの他にもクーマやアミも採取できるので、
甲殻類採取には有効な方法です。

ただ、夜は波や足場の問題など色々な危険があるので
ヘッドライトなどの装備が必要です。
光に誘われて色々な虫もよってきますので、
虫刺されなどにも注意しましょう。

八景島ではフナムシやムカデが来ました。

さて、今回同定を行うのはこのヨコエビです。

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第1咬脚が大きいことが特徴です。
おそらくはユンボソコエビ科(Aoridae)と思われますが、
もう少し細かく検討しましょう。
「日本海岸動物図鑑[II] 西村三郎 編著」によれば
ユンボソコエビ科は世界に35属、日本からは5属が知られているそうです。
今回も日本海岸動物図鑑に従って分類を進めていきます。

この個体を解剖しました。


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まず第3尾肢から検討します。


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画像の下側から第1尾肢、第2尾肢、第3尾肢になります。
第3尾肢は他の尾肢よりもやや短いですが、
双枝になっています。
このことから、ユンボソコエビ属(Aoroides)の可能性が高くなります。
(主要属のドロソコエビ属は単枝です)

次に第1咬脚を観察します。


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日本海岸動物図鑑に記載されているブラブラソコエビ
(Aoroides columbiae)に類似しています。
ブラブラソコエビの第1咬脚は成長に伴う肥大化が顕著とのことです。

こちらは第2咬脚です。

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日本海岸動物図鑑のブラブラソコエビのイラストの第2咬脚と
若干異なるのが気になります。

第3胸脚です。
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第4胸脚です。
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第3胸脚と似ています。

第5胸脚です。
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しっかりした歩脚になっています。

第6胸脚です。
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細長い歩脚です。

第7胸脚です。
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もっとも長い歩脚です。

結論としてはユンボソコエビ属(Aoroides)で良いように思います。
ただ、近縁属のチェックも行う必要ありです。
特に近縁属のAora属とは第1触覚の副鞭の有無だけが異なるようなので、
チェックが必要です。
(ユンボソコエビ属(Aoroides)は副鞭がないそうです)
今回の個体は副鞭がなかったので、ユンボソコエビ属(Aoroides)で
問題ないのですが、ないものをないと判断するのは難しいことがあるので、
次回は触覚を詳細に観察しましょう。

2016年10月 8日 (土)

メリタヨコエビ属(Melita) 葛西海浜公園2016年7月採取

7月に葛西海浜公園でヨコエビを採取しました。

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石の下にいました。

第2咬脚が大きい雄を複数採取できて、
付属肢(脚)の解剖もできて、写真も撮れたので、
画像を見ながら種類を同定しようと思います。
目標は属レベルです。

まずは全体の形状です。
尾肢の形状がメリタヨコエビ科に似ているので、
「日本海岸動物図鑑[II] 西村三郎 編著」の
メリタヨコエビ科の記載と比較します。
メリタヨコエビは世界に69属、
日本からは10属が知られているそうです。

最初のポイントは第3尾肢です。

この個体を解剖しましょう。

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左下の2本の棒状の部分が第3尾肢です。

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第3尾肢の拡大像です。

ヨコエビの尾肢は内枝と外枝の2本でできていますが、
このヨコエビの外枝は大きい枝が一本です。
ただ、矢印の先に鱗状の構造があります。
どうやらこれが内枝のようです。
「日本海岸動物図鑑」によれば、
「第3尾肢の内枝が鱗状」の属は
メリタヨコエビ属(Melita)と、
ヤシャヒメヨコエビ属(Abludomelita)のようです。

さらに第3尾肢の外枝(太い棒)を続けます。
外枝が1節であればメリタヨコエビ属、
2節であればヤシャヒメヨコエビ属です。

・・・今回のヨコエビの外枝は1節ですね。
切れ目がないです。
なので、メリタヨコエビ属ということになります。

第3尾肢だけであっさりと属レベルの同定ができましたが、
間違いがあるかもしれないし、「日本海岸動物図鑑」に
記載されていない近縁属の可能性もあるので、
もっと詳しく観察しましょう。

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こちらは第1触覚の副鞭です。
ヨコエビの触覚には小さな枝があることがあって、
これを副鞭と呼びます。
今回のヨコエビの副鞭は3節あります。
メリタヨコエビ属のカギメリタヨコエビ(Melita koreana)の副鞭は
3~5節だそうなので矛盾しません。

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こちらは第1咬脚です。
もっとも前方の脚です。
この先端部の構造がカギメリタヨコエビとナガタメリタヨコエビ
(Melita nagatai)で違うようなのですが、すみません、区別できません。
どちらにも似ているように思えます。
もっと高倍率の画像が必要でした。
ただ、ヤシャヒメヨコエビ属のニッポンメリタヨコエビ
(Abludomelita japonica)の第1咬脚とは明らかに異なります。
少なくともニッポンメリタヨコエビではないようです。

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第2咬脚です。
感覚毛が密生しています。
メリタヨコエビ科のスンナリヨコエビ(Maera)や
イソヨコエビ(Elasmopus)とは形が異なります

分類は「・・・に似ている」、だけでなく
「・・・とは異なる」、という情報も大事ですよね。

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第3胸脚です。
すらりとしています。

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第4胸脚です。
多くのヨコエビと同じく、第3胸脚と第4胸脚が似ています。

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第5胸脚です。
第3,第4胸脚よりも少し太いです。

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第6胸脚です。
カギメリタヨコエビの雌の第6胸脚底節の下部には
特徴的な構造があるそうですが、
このヨコエビは雄なのでないのかもしれません。
・・・今、雌の第6胸脚の画像も見てみましたが、
やはりよくわかりません。
カギメリタヨコエビでないのか、見る場所が間違っているのか、
経験不足で判断不能です。

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第7胸脚です。
第6胸脚と似ています。

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この構造は尾節板です。
もっとも後方の節です。
尾節板は2枚の板でできています(双葉)。
これはギメリタヨコエビの記載と矛盾しません。
ただ、解剖の過程で壊れた可能性も否定できなかったので、
別の個体の尾節板も観察しました。

Im160716__3_

別の個体です。

Im160716__3__x100_2560x1920_

尾節板を分離しないで観察しました。
やはり双葉で間違いないようです。

全体的に見て、やはり、メリタヨコエビ属(Melita)に最も近いようです。
あとから気がついたのですが、メリタヨコエビ属の同定には
腹部の背面の観察も必要なようです。
次回、チャレンジしましょう。
標本残ってたかな・・・。

2016年10月 2日 (日)

土壌生物はじめました。

ねこのしっぽラボです。
去年あたりから土壌生物の観察も再開しました。

水を入れた容器をアルミホイルで遮光して、
その上に金属製のザルを置いた装置を使っています。
天気の良い日が2。3日続くときにベランダに置いておくと、
水の中に土壌生物が捕獲されています。
いわゆるツルグレン装置ですが、
人工照明を使わず、日光を使うところが違います。

こちらはトゲダニ類(トゲダニ亜目)です。1151025___1012151025___2

これらのダニは山形県で採取しました。

トゲダニにはカブリダニやヤドリダニの仲間がいますが、
現状、そこまでの分類ができていません。
まずはトゲダニ類としてデータを集めています。

トゲダニの多くは捕食性で、他のダニ、トビムシ、
センチュウを餌にしています。
トゲダニ類の名誉のために言えば、
マダニやヒョウヒダニのように、人に食いついたり、
アレルギーの原因になることはないです。

こちらのダニはササラダニ(ササラダニ亜目)です。3151025___14151025___8
これらのダニも山形県で採取しました。

ササラダニは落ち葉を食べて分解する仕事をしています。
とても大事な生物だと思うのですが、
ダニと言うだけで誤解されていて可哀想です。

捕食者から身を守るためと思いますが、
固い殻を持っていて甲虫のような光沢があります。
トゲダニよりも小さいので見つけるのは難しいです。

こちらはトビムシです。

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このトビムシは群馬県で採取しました。
ツチトビムシ科に似ていますが、分類は難しそうです。
目の構造や、脚の構造、触角の構造、跳躍器の構造を
詳細に観察しなければならないようです。

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こちらのトビムシは長い毛があります。
山形県で採取しました。

このトビムシは小さいです。

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一見、マルトビムシ科に似ているのですが、
触角が短いのでミジントビムシ科と思います。
群馬県で採取しました。

トビムシは節足動物門六脚上綱内顎綱に属していて、
昔は昆虫に含まれていたのですが、最近は昆虫から
分離されました。
六脚上綱までは昆虫と共通で、内顎綱には
カマアシムシ目、トビムシ目、コムシ目が属しています。

本物の昆虫も採取できました。
多くは幼虫ですが、成虫もたまに採取できます。

こちらはアリヅカムシです。
山形県で採取しました。

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こうしてみるとまだまだ勉強が足りません。
目レベルの分類が精一杯で、
科レベルで同定できているものは少数です。
来年あたりにはホームページで公開したいですね。

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